女性であれば誰しもシャネル製品に憧れを抱いたことがあると思います。

一時期シャネルについての映画が立て続けに上映されました。シャネルという人物にとても興味があり全部観ました。映画を観てから、ただの高級ブランドを通り越して、「ココ・シャネル=女性解放の道を切り開いた偉大な人」というイメージに変わっていったことを覚えています。

それ以降シャネルの化粧品コーナーの前に立つと、シャネルの生き様や切り開いていった人生が目に浮かぶようになり、いつしか化粧品を通してシャネルの強さに憧れるようになりました。

シャネルの生き方や発想は世界中の多くの女性を魅了しているので、シャネルという人物のブランドアイコンに惹かれる人も多いでしょう。

今日は、そんなシャネルの人物像と、シャネルがYouTubeで展開している『Inside CHANEL』という番組シリーズを取り上げ、「ストーリーテリング」(物語で伝える)の手法についてお話します。

<目次>

1.ココ・シャネルとはどんな人物?

2.『Inside Chanel』とは?

3.ストーリーテリングに欠かせない「事実」と「秘密」

4.消費者が知りたくなる「秘密」はあるか

5.「秘密」がなかったらどうする?

1.ココ・シャネルとはどんな人物?

シャネルは「真の反逆者」とも呼ばれています。

当時ヨーロッパの女性は動きにくいファッションを強いられていました。社会進出の足手まといとなっていた女性の洋服。「なぜ女性の洋服にはこんなに不便なの?」「こんな洋服を着ているから社会進出できないのではないか」という疑問を抱き始めます。そこで、当時は男性用にしか使われなかった動きやすいジャージ素材でスカートを作ります。次々に販売されるスーツやバッグは全て、「カジュアルシック」を基調とし、利便性を追求しました。

シャネルは今までに全くなかった斬新なスタイルを生み出しましたが、驚くべき点は時代が早すぎるでもなくあっという間に女性達に支持されていったこと。時代の先を読むだけでなく、目の前のニーズをいかにくみ取っていたかが分かります。

女性が洋服で人生もが窮屈そうにしている状況を何とかして変えたかったのでしょう。時代を塗り替えるほどの反逆精神、反骨精神は、シャネルが幼少期に孤児院で育ったことも関係しているのかもしれません。

2.『Inside Chanel』とは?

シャネルのYouTube発信は非常に成功していると言われています。視聴率、チャンネル登録どれも他の高級ブランドを差し置いてトップです。

元々はパリコレの様子やCMを流していたのですが、2012年『Inside CHANEL』というシリーズがYouTube内で配信されるようになりました。現在も配信は続き、エピソード28まで観ることができます。

このシリーズの目的は「シャネルの創造性の源」を明かすこと。幼少期のエピソード、シャネルが創業時に何を考えていたか?信条は何だったか?ヴェニスに旅行中思いついたデザインのアイデアとは?など、時間軸だけでなく多方面の切り口で紹介されています。

3.ストーリーテリングに欠かせない「事実」と「秘密」

「ストーリーテリング」とは企業の魅力をストーリーのようにして伝えていき、顧客の共感を得る手法のことです。

まさに、このシャネルの『Inside CHANEL』が良い事例です。

ストーリテリングの手法が取られるようになったのは、インターネット化が進み私達が触れる情報量が溢れてくるようになったからです。

脳科学的にも証明されている「エピソード記憶」をご存知でしょうか。ひと昔前、単語を覚える際にそのまま単語を文字として覚えるのではなく「物語風にして覚えましょう」という本が流行りましたが、これは「エピソード記憶」として記憶に残りやすい方法で脳に記憶させようとしたものです。

ストーリーテリングという言葉自体があまり日本には浸透していないので、少し分かりにくいかもしれません。シャネルのこの番組を事例にして言い方を変えるなら、「製作秘話」「製作の裏話」と言った方がイメージしやすいでしょうか。

こういった要素を発信することで、「この商品はこういう想いで作られているんだ」とか「商品づくりのきっかけはこういうところにあったんだ」と消費者に伝えていくことでより価値を感じてもらうことです。

自分が大好きな商品の製作秘話を知れたら、ますますその商品が好きになってファンになりませんか?

例えば、シャネルの看板商品である「No.5」の香水。なぜ番号が商品名なのか?なぜ5番なのか?

Inside CHANELではその秘密に迫り、「恵まれない幼少期を過ごしたシャネルが5番という番号に救われてきた。運担ぎの番号だった」というエピソード、そして商品を5月5日に発売した秘話などが語られています。

ストーリーテリングを行う際に絶対必要な条件は、

・事実であること

・知ってみたくなるような秘密があること

この2つが必須であることをおさえておきたいですね。

4.消費者が知りたくなる「秘密」はあるか

ストーリーテリングを行う際に、「知ってもあまりメリットがない」「その話を聞いてもあまり面白くない」と顧客に思われてしまっては失敗です。むしろそのような題材しかなければ、しない方がよいでしょう。

シャネルだからできる技でしょ?と思うかもしれません。

確かに、長年歩んできたストーリーの多い老舗企業やベンチャー企業でも話題が多い企業はストーリーテリングしやすいかもしれません。

シャネルのような壮大なストーリーテリングは難しいですが、それに近いものでどんなことができるか次にご紹介します。

5.「秘密」がなかったらどうする?

顧客が知ってみたくなるような秘密がなければ、このように考えてみましょう!

5-1. 商品開発にまつわるストーリーを探す

・何がきっかけだったか?ひょんなことから生まれた商品ならその背景を伝える。

・「ターゲットは若者だったのに実際買っているのはご年配の方、その理由は?」などの販売にまつわる話

・商品づくりのこだわりや想いを語る

・社長や社員といった人物を全面に出し、ビジネスにかける想いを語る(参考記事)

「どうすれば相手に覚えてもらえるか?」を目的に定め、面白くて斬新な要素をSNSで発信していく。

5-2. 商品開発の段階で「秘密」を仕掛けて、後から「知りたくなる」ように作っていく

これは少し高度かもしれませんが、企画の段階からストーリーテリングの要素を考え、「発信で覚えられやすい仕掛けは何だろう?」という視点を持つ方法です。

こちらの記事でも書きましたが、アメリカでNo.1の眼鏡ブランドWarby Parkerはストーリーテリングがとても上手です。

「本を読む知的な人」をブランドイメージとして定着させるために、おしゃれな書斎の空間で撮ったメガネの写真をインスタにアップさせたり、メガネを販売する実店舗では厳選した本も売っています。こうすることによってWarby Parkerのメガネは知的なイメージという付加価値をSNS上で発信することができるのです。

今回はシャネルを事例にストーリーテリングの方法を紹介しました。

すでに商品にファンがいる場合も、これから新規商品を企画する場合にも使える手法です。是非うまく取り入れて人々の記憶に残っていく商品や企業にしていきましょう!

※ちなみにこの投稿をした今日はたまたま5月5日でした!

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