前回の記事でシャネルの話をしましたが、もうお読みになりましたか?

シャネルの製品は、クオリティやデザイン性だけでなく、創業者であるシャネルの信念や想いが鮮やかな彩りとなって組み込まれています。

主に女性である消費者がブランドアイコンであるシャネルの生きざまからパワーをもらえるような、魅力的な一流ブランドです。

偉大な経営者は壮大なビジネスを成し遂げるほど想いが大きい。そして想いをどんどん実行に移して形にしていく。

こんな当たり前のことを、ナイキ創業者のフィル・ナイトの書いたベストセラー本『SHOE DOG』を最近読んで改めてそう感じました。

今日はそのナイキ創業の話と、「想いのままビジョンに向って邁進すれば勝手にストーリーは出来上がる」という話をします。

<目次>

1.『SHOE DOG』~ナイキ創業の話

2.シューズを売ることで陸上文化を作った

3.想いのまま向かえば自ずとストーリーはできあがる

4.メディアPRにも必須となる「ストーリー性」

5.ストーリーがないと感じる方へ

1.『SHOE DOG』~ナイキ創業の話

3年前日本でビジネス本の1位となり大反響となった『SHOE DOG』をもうお読みになりましたか?私はだいぶ遅れてしまいましたが、つい先日から読み始めました。

この本は1位になって人気になった理由がとても分かる、素晴らしい本ですね。展開や文章の語りもかなり工夫されていて、どんどん引き込まれてしまいます。

まだ読んでいない人にはネタバレにならないように簡単にお話したいと思います。

ナイキ創業者のフィル・ナイトは学生の頃陸上に明け暮れる青年でした。陸上で味わった感動は何事にも代えがたい人生の大事な一瞬でした。当時のアメリカは「陸上なんて馬鹿のするもの」と軽視されていました。また、それに伴う陸上の靴やスニーカーも地位の低さを現すような履物でした。

自分は陸上が大好きだし、これから運動靴やスニーカーのニーズは高まるはず。と直感したフィルは、シューズの製造が進んでいた日本に行こうと決意します。当時真珠湾攻撃で卑劣な国とみなされていただけに家族は猛反対。それを押し切って日本へ行くのです。

日商岩井の役員とのアイスブレイクで「あなたの会社名は?」と聞かれて初めて自分がまだ会社も設立していないことに気づいてごまかしたという様。

そこをうまく切り抜け、「御社と提携してアメリカ中に運動靴を浸透させたい」とビジョンを語り、どんどんビジネスを大きくしていきます。

ビジョンと目的は似ているようで違います。辞書ではこのように書かれています。

■ビジョン: 将来の構想。展望。また、将来を見通す力。

■目標・目的:実現しようとして目指す事柄。行動のねらい。

目標は「来年の売上目標100億」のように使われます。期限がついていることも多いですよね。

ビジョンは「私はこの方向に向かう」と方向性を定めることです。

2.シューズを売ることで陸上文化を作った

フィルの想いは全米中に運動用の靴やスニーカーを行き渡らせ、結果的に陸上用の靴が開発されることで陸上というスポーツの地位まで向上させました。靴で文化を作ったのです。

何もキャリアのない20代前半のフィルは、「私はこういう者です」と実績を語ろうにもその実績がありませんでした。その代わりビジョンを語り、行動に結びつけることで信用を得ていきます。

「面接に通りやすい人の特徴」を調べたところ、実績をつらつらと述べるよりも、ビジョンをうまく伝えれた人が通過していたというアメリカのデータがあります。

日本とアメリカは文化が違うので一概には言えませんが、フィルは明らかに実績なしでビジョンで切り開いていった人でしょう。

3.想いを持って目的に向かえば自ずとストーリーはできあがる

言うのは簡単かもしれませんが、自社のストーリーを作るのは簡単です。

ビジョンを明確にして、そこに向かっていけばいいのだと思います。『SHOE DOG』を読んで改めてそう感じることができました。

目的を達成する過程で壁やうまくいかないことなんてたくさんありますが、「そこをどう乗り越えていったか?」にオリジナルな乗り越え方があったり奇想天外な解決策で打開策があれば、それはもう立派なストーリーです。

面白い事例を見つけたのでご紹介します。これは少し話題が反れるかもしれませんが、短所を逆手に取った方法です。

1990年代、セガは「ドリームキャスト」というゲームを発売したものの、当時はプレイステーションが大人気のためそちらに需要が奪われていました。そこで湯川専務という実在の人物がCMに自ら出演。

「ドリームキャストが売れなくて苦戦する」自虐的なネタシリーズで第38回ACC全日本CMフェスティバルの最優秀テレビCM賞を受賞しました。

4.メディアPRにも必須となる「ストーリー性」

今まで有名でなかった人物や商品が、新聞やテレビなどのメディアに取り上げられるには法則があるようです。それは「ストーリー性があるかないか」と言われています。

私が良い事例と感じているのは、東京大田区にあるダイヤ精機の社長のストーリー。

諏訪貴子社長は元々専業主婦でしたが、経営者である父親が病気で急逝したことをきっかけに社長に転身。社長業は初めてで、そのように教育されたこともありませんでした。

しかしそんな社長業未経験の諏訪貴子社長は会社の経営をV字回復させるまでの経営者となったのです。その過程にはたくさんの奮闘がもちろんあったそうですが、そんなオリジナリティのあるストーリーがメディアを魅了し、取材が殺到したのでしょうね。

5.ストーリーがないと感じる方へ

「自分にはストーリーがない」と感じる方は、もっともっと自分を自己分析してみましょう。必ずあなたにしかないビジネスのきっかけや想いがあるはずです。そしてそれは恥ずかしがらずにブログやSNSで発信していくべきと思います。

なぜなら、消費者があなたの商品と同じような商品を並べて比較検討する時に、「共感」で選ばれる可能性だってあるからです。

私もまだ十分にできていませんが、ビジョンを明確にしてそれを言語化して発信することも大事です。

そのビジョンに対して具体的に何をしているか?行動に移す過程でどんな壁があってどう乗り越えていってるのか?そういった小さいことも立派なストーリーだと感じます。

偉大な経営者の壮大なストーリーは真似できなくても、小さくでもできることから始めてみましょう。

あなたのビジョンは何ですか?

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